ほんの些細なこと
ほんの些細な、日常の取るに足らないようなことを、しあわせだな〜と感じることが出来た11月末。
家までの帰り道。
いつもの塀の上に、いつものふてぶてしい猫が乗っかっていた。覗き込むと私の顔を見て少し口を開いて目を細めて小さな声で鳴いた。
家の前まで歩いてくると、夕飯のいい匂いがふわりと漂っていた。ああ、今日の夕飯はなんだろう。
ふと触れた彼の指先、猫の私に興味のなさそうな顔、おいしい夕飯のこと。
もうおなかいっぱいなくらい、おもわずしあわせだなあと口からこぼれるくらい、満たされた気持ちで12月をむかえる。